松原八幡神社秋季例大祭の歴史
ー旧松原村を中心にした「灘のけんか祭り」のあゆみー
昭和五十八(1983)年の例大祭昼宮は、あいにく正午頃から雨が降り出して、屋台にビニール・シートをかぶせるなど悪条件のもとで神幸渡御が行われましたが、この時、はるばる外国からやってきて、祭礼行事をつぶさに見学した民俗学研究者の一行があります。
寺脇弘光(郷土史家)先生の著書によりますと、
この一行を取材した新聞記者が翌十六日の神戸新聞姫路版に掲載されましたが、その中に
「灘まつり」の核心を見事にとらえた鋭い観察が含まれていますので、その内容を紹介します。
一行のうち、ニューヨーク大学教授で民俗学専攻のバーバラ・K・ジンブレット氏は、
「灘まつり」の印象を次のように語っています。すなわち、
「身震いするような感動です。エネルギッシュで、一見乱暴なようでありながら、整然とした秩序とプログラムが保たれています。
一人一人が、祭りへの誇りを胸に、ひとつのものに力を結集させている。それに鮮やかな色彩、模様美・・・。他に見られる観光化された行事にはなかった本物の祭り、日本人の血を感じないではいられません。
私は、日本を語るとき、茶道とこの “けんか祭り” を挙げたい。」
外国人民俗学者を感動させた「灘まつり」
こんな素晴らしい祭りを残してくれたご先祖様に感謝しつつ、継承していく喜びと責任をひしひしと感じながらこのブログを書いています。
次は実際に、地下足袋とまわし姿で屋台練に参加した外国人のお話しです。
掲載写真:2011年宵宮舊松原村獅子屋台の宮入り・屋台 / 本宮の矢倉畑風景
参考文献
松原八幡神社秋季例大祭の歴史
ー旧松原村を中心にした「灘のけんか祭り」のあゆみー
発行日 平成七年十一月十五日
執 筆 寺 脇 弘 光(郷土史家)先生
発 行 灘の松原自治会
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